里川七反にあるシダレザクラは、昭和50 年に村の文化財に指定された後、県の文化財に指定された。樹齢、幹周とも県下最大級のシダレザクラであり、昭和15 年に発行された「茨城巨樹老木誌」の中にもこの桜の記録がなされ、「茨城県見立番付」でもシダレザクラの部で横綱に位置づけられている。幾星霜に耐えたその容姿は、まさに峻厳古雅の極みである。
 この地は、普賢院の跡だったことから、当時人の手によって植えられたものと考えられる。立地条件としては高台にあるため、日当り、水はけ、風通しが良く、平地と比較し良好の場所であったことから、このように素晴らしい桜に成長したものと考えられる。
 昭和の半ば頃までは、樹勢、樹形等も非常に素晴らしいものであった。しかし、隣家の火災や強風、春の大雪等により枝が折れ、いつしか主幹にも大きな空洞ができ、枯枝が目立つようになり、今にも朽ちてしまいそうな状況であった。しかし、平成2 年に行われた樹勢回復作業により今では順調に樹勢が回復し、春には見事な花を咲かせて、訪れる人を楽しませている。シダレザクラは、野生のエドヒガンから改良されたものである。



治癒した桜に めでてさく 春七反の花の数々