国道349号線から県道北茨城・大子線を2kmほど北上すると右手、里川の対岸丘上にひときわ目立つケヤキの巨樹がある。このケヤキは昭和50年に村の文化財に指定された後、県の文化財に指定された。
 この地の小字名が猿喰であることから「猿喰のケヤキ」と呼ばれている。今では県道北茨城・大子線から三ツ目林道が舗装整備されているが、昔は、この大ケヤキの根もとを通る山道が里川集落に通じ、花園越しの道の目印となっていた。このケヤキのそばから清水が湧き出し、ケヤキの木陰は往来する人たちの絶好の休憩場となり、人々の心を和ませてくれるところであった。
 このケヤキは非常に樹形が良く、樹勢も旺盛であるが、これは人里から離れ、生育環境が良かったからであると思われる。大きく伸ばした枝下に立つと心が洗われる思いがし、まさに木霊を感じさせる巨樹である。また、根もとには紅葉を抱え込んでおり、春秋には見事な彩りと大ケヤキとの調和を見せている。



ケヤキよりモミジ葉早く色づきて

初夏の陽光緑に映ず