国道349号線と平行して、1級村道が上深荻から北に向かって走っているが、このヤマザクラは1級村道を北に進み、大菅集落を過ぎたあたりから左側に約50mくらい入った小室家の墓地の一角にある。東の方向だけしか開けていないことから、村道または国道からも見ることはなかなかできない。
たくましい樹幹に桜花色そえて
 ヤマザクラの花は、「村の花」に指定されているが、このヤマザクラは、村内のヤマザクラの中では群を抜いて大きく古いものと思われる。特に、幹肌がマツの古木のようにごつごつしており、年輪を重ねてきた歴史を感じさせる。
 地元の人の話によると、このヤマザクラは例年4月20日頃満開になるらしく、花が咲くと山菜が採れるので、「このヤマザクラはワラビ、ゼンマイ採りの旬になったことを知らせてくれる木だ。」とも言っていた。
 周りをスギの木などに囲まれていたためか、枝、幹の腐朽がひどいため樹勢回復事業(外科治療)を平成10年に施し、今では順調に回復している。
 このサクラは、赤めの白ヤマザクラであり、朝日に映える桜花は美しく、まさに里美の花にふさわしい貫録をみせて里美の春を謳歌する。