セミになった木挽き

 むかしむかし人里はなれた山奥で、親方に雇われた木挽きたちが働いていました。
 夜になるとすることもないので、親方に言われるがままに酒をのんでは、バグチを毎日つづけました。
 そのうちに、金も無くなり、しまいには仕事道具の斧、よき、のこぎりまでもとり上げられてしまいました。
 道具がなくなって仕事ができない木挽きたちは、飢えて死んでしまいました。
 死んだ木挽きたちは、セミになって、親方ヘの恨みをこめて、「おの− よきよきよき おの− よきよきよき」と鳴き出したということです。

    *このセミは、毎年6月頃になると岡見で鳴く
     「エゾハルゼミ」だそうです。
    *木挽き 山で切った木を製材までするひとたち。