かわっペえり餅

 ある時、子供が川で釣りをしていると、でっかい「かっぱ」が現われ、子供の足をつかんで引き込もうとしました。
 びっくリした子供は夢中で家へ逃げ帰りました。
 数日後、釣りをしていると、また「かっぱ」が現われたので、こわくなった子供が、家に帰りこの話を母親にすると、「こんど釣りに行く時は餅をもっていきな。かっぱが出たらそれを投げて、食べている間に逃げんだよ」といわれ、そのとおりにすると、それからは、かっぱに引き込まれなくなったということです。
 それからは、毎年十二月ー日に餅をついて川に投げるようになりました。
 この餅を川から拾ってきて食べると腹痛が治るとか、馬や牛に食べさせると、病気をしないなどと言われ、この風習は昭和三十年頃まで続いていたようです。

 *かわっべえり餅「川はいり餅」水神信仰